奴隷制とチョコレートの切れない縁
カカオ農園の歴史
こんにちは、今回は HANA🌸🌳AIクリエイトでお役に立ちたい さんとの
コラボ記事になります!!
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バレンタインデーの前夜、スーパーのチョコレート売り場は華やかだ。
ゴディバの金色の箱、メリーチョコレートの可愛らしいパッケージ、手作りチョコのための板チョコ——甘くて、ロマンティックで、幸せな雰囲気が漂う。
しかしそのチョコレートが生まれる場所。
西アフリカのジャングルの中では、5歳の子供が今日も、山刀を振るっている…
まずカカオの生態から理解していこう。
赤道から北緯20度・南緯20度の間という極めて狭い熱帯地域でしか育たない。
高温多湿の環境が必要で、強い日光は逆に苦手——大きな木の影の下で育つ。
カカオの果実は木の幹や太い枝から直接生える——枝の先ではなく幹から直接出る奇妙な形だ。収穫は機械化が難しく、今も全て手作業だ。鋭い刃物で果実を切り落とし、中の種(カカオ豆)を取り出す。
現在、世界のカカオ生産の約70%が西アフリカ——特にコートジボワール(象牙海岸)とガーナに集中しており、コートジボワールだけで世界生産量の約35〜40%を担っている。
1519年、スペインのエルナン・コルテスがアステカ帝国に到達した時、アステカではカカオが通貨として使われていた。
チョコレートは苦い飲み物として飲まれ、「神の食べ物(テオブロマ)」として神聖視されていた。
スペイン人はカカオをヨーロッパに持ち帰り、砂糖を加えて甘くした「チョコレートドリンク」として宮廷で流行させた。17世紀後半にはイギリスにも伝わり、コーヒーハウスと並ぶ「チョコレートハウス」がロンドンに登場した。
しかしヨーロッパの需要が高まるにつれ、カカオの生産は根本的な問題を抱えることとなっていく。
「エンコミエンダ制度」
スペインが中南米を征服した後、植民地支配者に「先住民の労働力を使う権利」を与える制度だ。表向きはカトリック教育の提供との引き換え、実態は強制労働だった。
先住民たちはカカオ農園で過酷な労働を強いられた。
しかしここで、問題が起きる。
ヨーロッパから持ち込まれた天然痘・麻疹・インフルエンザによって
免疫を持たない先住民たちが次々と死んでいったのだ。
アメリカ大陸全体で、接触後100年間で先住民人口の50〜90%が失われたと記録されている。労働力が大幅に消えてしまったのだ。
17世紀後半になると、カカオ農園の労働力は主にアフリカからの奴隷に移行した。
大西洋を渡り、ブラジル、ベネズエラ、カリブ海の島々に連れてこられた奴隷たちによるカカオの栽培が始まった。
1807年、イギリスが奴隷貿易を廃止。
1833年、イギリス帝国全体で奴隷制を廃止。
1888年、ブラジルが奴隷制を廃止——南北アメリカ最後の奴隷制廃止だった。
チョコレート産業にとって「奴隷の廃止」は生産基盤の危機だった。
解決策として登場したのが「年季奉公制(コロニアル・インデンチャー)」。
奴隷制廃止後、多くの元奴隷は農園を離れる経済的手段を持たず、
同じ農園で「自由な労働者」として働き続けた——名目上は自由だが、賃金は最低限で負債を抱えてそこから離れられない。実態は奴隷制と大差なかった。
同時に、ヨーロッパ列強はカカオ生産を西アフリカに移植し始めた。
1855年、ポルトガルがギニア湾の島サントメ(São Tomé)にカカオを持ち込んだ。熱帯気候で、労働力の管理がしやすい植民地
——ここが「チョコレートアイランド」と呼ばれる一大産地になる。
20世紀初頭、サントメには約280のカカオ農園があり、
数万人の「セルヴィサイス(servicais)」と呼ばれる「契約労働者」が働いていた。
ポルトガルは公式に奴隷制を廃止していたが、この「契約」は事実上の奴隷制。
労働者たちはアンゴラ、モザンビークから強制連行されてきた人々で、帰国の選択肢なんてものは無いに等しかった。
1906年、ジャーナリストのヘンリー・ネヴィンソンがサントメの実態を告発する記事を執筆。
「チョコレートアイランドの奴隷」——強制労働、暴力、死亡率の高さを暴露したこのルポは、イギリス社会に衝撃を与えた。
なぜ衝撃が大きかったか?
当時イギリスで最も人気のあったチョコレートブランド「キャドバリー(Cadbury)」が、サントメのカカオを主原料にしていたからだ。
そしてキャドバリーはクエーカー教徒が経営する会社だった——クエーカー教とは奴隷廃止運動の先頭に立ってきた宗教。「奴隷制廃止を訴えてきた人々が、奴隷労働で作ったカカオでチョコレートを製造し、売って儲けていた」
——この矛盾が公となった。
キャドバリーの経営者ウィリアム・キャドバリーは1905年の時点で強制労働の報告を受け取っており、調査員を派遣して実態を確認していた。しかし行動を取るまでに数年かかった。
ジャーナリストはこう書いた——「キャドバリーは奴隷制の報告を受けてから何年も、サントメのカカオを使い続けた。利益が倫理を上回ったのだ」。
最終的にキャドバリーはサントメとの取引を停止したが、この事件は「チョコレート業界と強制労働の癒着」を初めて世界に広く知らしめた出来事として歴史に刻まれている。
サントメでの告発は、カカオ生産の舞台を変えたが、問題の本質を変えることはなかった。
植民地時代、イギリスは西アフリカ本土——現在のガーナ(当時はゴールドコースト)にカカオを導入。気候条件が良く、植民地支配下で安価な労働力が確保できた。
20世紀初頭から、ガーナとコートジボワール(フランスの植民地)でカカオの大規模農園が広がった。
第二次世界大戦後、アフリカ諸国が次々と独立した。しかしカカオの生産構造が大きく変わることはなかった。
植民地時代に確立された
「アフリカが原料を生産し、ヨーロッパが加工して付加価値を得る」
という経済構造が継続。
独立後も、コートジボワールとガーナは「カカオを輸出するだけ」の国であり続けた。チョコレートを製造する工場はほとんどないため、付加価値の恩恵を受けることもなかった。
世界のチョコレート産業の年間売上は約1300億ドル(約19兆円)。
一方、コートジボワールとガーナのカカオ農家が1日に稼ぐ金額は平均50〜84セントこれは、世界銀行の極度の貧困ライン(1日1.9ドル)を大幅に下回る。
1970年代、カカオ農家はチョコレートバー1本の価値の約50%を受け取っていた。現在、その割合はわずか6%にまで下落。チョコレートの小売価格は上がり続けているのに、農家の取り分は下がり続けている。
2018〜19年の収穫シーズン、シカゴ大学のNORCが米国労働省の依頼でコートジボワールとガーナで調査を行った。
コートジボワールとガーナで、約148万人の子供が危険な条件でカカオ農場での労働に従事していた——鋭い山刀の使用、農薬への曝露、重い荷物の運搬。
カカオ栽培地域の農業世帯に住む子供の43%がこの状況にあった。
しかも、同期間にカカオの生産量が62%増加した一方、子供の労働発生率は14ポイント上昇。「生産が増えれば問題も増えた」という悪循環だ。
現在も約210万人の子供がコートジボワールとガーナのカカオ農場で働いているとされる。その多くは12歳から16歳だが、5歳の子供が農場で働いているケースも報告されている。
マリ、ブルキナファソ、ナイジェリアから「良い仕事がある」と騙されて連れてこられる子供もいる。彼らは人身売買の被害者だ。農場主に売られた子供は何年も家族に会えない。逃げようとすれば暴力を受ける。
2001年のジョージ・ポーク賞受賞ルポ「奴隷の味——あなたのチョコレートはどこから来たのか」に証言した元農場労働者はこう語った——「殴られることが私の人生の一部だった」「急がなければ、殴られた」。
この問題は業界に知られていなかったのか?
無論、そんなわけはない。
2001年、マーズ、ネスレ、ハーシー、クラフト、フェレロなど主要チョコレートメーカーが「ハーキン=エンゲル議定書」に署名した——西アフリカのカカオ農業における最悪の形態の児童労働を2005年までに廃絶するという誓約である。
2005年に達成できなかった。期限は2008年に延長されたが、2008年も達成できなかった。
2010年、2020年と延長され続け、現在未だ、廃絶できていない。
なぜか。
キャドバリーの告発から100年後も変わらない理由は価格にある。
カカオの買い取り価格を上げることが、農家の収入を改善し、子供を学校に通わせる最も直接的な方法だ。
しかしチョコレートメーカーは「買い取り価格を上げると競争力が失われる」として、本質的な価格構造の変革に消極的なのが現状である。
2023年11月、CBSニュースはマーズがガーナで5歳の子供を使ってカカオを収穫していることを調査報道した。2024年1月、スイスのテレビはリンツのサプライチェーンに連なる農場での児童労働を報告。
2023年12月には、マーズ、カーギル、モンデリーズを対象とした訴訟が提起された。
業界の「自主規制」は機能していない。
チョコレートを一口食べる時、その甘さの背後には500年以上続く搾取の歴史がある。
アステカの神聖な飲み物が、スペインの征服によってプランテーション農業の対象になった。先住民の強制労働から、アフリカ人奴隷の強制労働へ。奴隷制廃止後の「名前を変えた奴隷制」へ。そして現在、西アフリカの210万人以上の子供たちへ——形を変えながら、搾取の構造は未だ続いている。
世界のチョコレート産業が19兆円を稼ぐ間、
カカオを収穫した子供達は今日もジャングルで山刀をふるっている。
自分たちが今採っている豆が、
何になるのかも知らないまま…
今回はこれでおしまい。
HANAさん、コラボありがとうございました!!!!!!
ではまた、次のレポで













数年前から気になってはいたのですが、もう2026年7月だし、今はどんな数字なんだろう?と思ってperplexityに聞いてみました😓 一般コモディティ買付と、直接買付。知り合いのショコラチエのオーナー、ビーントゥバーのショップ、フェアトレードなど、現地まで訪れて、その様子もちゃんと伝えてくれている。で、その割合の数値、どのくらいだったと思いますか?
愕然🥶
99.5:0.5 〜 99:1 ですって!😓😓😓😓😓😓🍫